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古典技法額縁の作り方 4 7月23日
前回準備した箔下トノコに今日はいよいよ金箔を貼りましょう。
「水押し」技法です。
下の写真に箔を貼る道具を並べてみました。
右の紺色の台はスエードで作った「箔床」 箔を扱う際に乗せる台です。
それに竹バサミ 箔切ナイフ 紙に包まれた金箔 箔ハケ コットンです。
そして箔を貼る額縁(今回はコーナーサンプルですが) 筆と水。
箔を竹バサミで箔床に乗せ、ナイフで切ってハケで移動させます。
箔を貼りたい場所に筆で水をたっぷりと塗っておきます。
そこへハケで箔を乗せると水の表面張力で吸い付くように箔が張り付きます。
水分が石膏地に吸収された頃を見計らって
コットンでしっかり押さえ空気を抜き より密着させます。
なぜ水だけで箔が付くのか?と思われるでしょう。
下に塗った箔下トノコに含まれるニカワ成分が水に溶け出して
のりの代わりになるという原理…だそうですが
実際のところ私も不思議に思っています。
箔を貼る作業は細心の注意を要しますし慣れるまで経験が必要ですが
やってみるととても楽しくワクワクします。
この水押しは額縁制作の一番華やかな作業と言えるでしょう。