diario
額縁の本 「Coleccion CANO DE P.E.A」 7月14日
今日ご紹介する本はスペインで出版された額縁のカタログです。
マドリッドにある額縁会社が出版したもので
副題に ”絵画史におけるスペインの額縁”とあります。
スペイン語と英語の両方で書かれているので
苦労しつつも辛うじて読むことが出来ますが
私はもっぱら美しい写真を眺めてはため息をついています。
カタログと言っても商品カタログというより やはり額縁の歴史を
メインにおいた本と言えると思います。
この本との出合いはフィレンツェ留学中に
スペインから来ていた同級生に借りたのがきっかけでした。
同じヨーロッパと言えどイタリアとスペインの額縁では
細かな部分も含めれば違いが沢山あります。
特にゴシックスタイルの額縁はスペインに豊富に見られます。
昔からゴシックのデザインに興味があった私は
この本に載っている数々のゴシックスタイルの額縁写真に魅了されました。
フィレンツェで通っていた修復の専門学校の修了制作として
この本に載っていたゴシックスタイルの額縁を摸刻したのも思い出です。
日本帰国後にこのスペインの会社へメールしたところ
すぐに実物の本と振込先の手紙が届きました。
入金より先に本が届いたことに驚きつつ大喜びでした。
以来この本も私の「支え」のひとつになりました。
写真はさまざまな伝統装飾技法の紹介ページです。