diario
足音を聞きながら 7月08日
イタリアのフィレンツェでの留学から帰国してもう10年近くになりますが
今も当時の記憶は鮮明です。
3年間という長いような短いような濃い時間を過ごした思い出は
現在の東京生活でも音や匂い メディアで見かけたりとふとしたことで蘇ります。
先日もテレビでヨーロッパの町の様子が放送されていました。
観光客を相手に営業している馬車の場面でした。
私が暮らしていたフィレンツェにもこの馬車をはじめ
騎馬警官を毎日のように見かけることが出来たのです。
街中に馬がいる様子は私にとって新鮮で楽しい風景でした。
フィレンツェに限らずヨーロッパの古い町並みは数百年前から
変わることの無いよう景観を保存する努力がされています。
最新流行のブランドショップが並ぶ街角でも
ふと見上げれば中世~ルネサンス時代と変わらない建物が目に入り
当時も聞こえていたであろう人々の賑やかな話し声
そして通りすがりの馬車や騎馬警官の馬の足音が聞こえてきます。
まるでタイムスリップをしたような不思議な感覚でした。
そんな風にちょっと上を見上げながら耳を澄ませて
一人空想に浸りながら散歩をするのはとても楽しい贅沢な時間です。