diario
新しい額縁と古い額縁と 7月04日
私は主にKANESEIの名前で新しい額縁を製作していますが
恩師が主宰する絵画修復工房で額縁修復の仕事もしています。
美術館や画廊 個人コレクターの方などからのご依頼頂き
破損したり経年劣化した額縁をお預かりします。
落下事故などにより破損した額縁は できるだけ破損前の状態に復元し
経年劣化の場合は磨いたり痛んだ金具を交換したり
あるいはガラスが無かった額縁にはガラスを入れられる細工をして
また元の作品に寄り添うことが出来るようにします。
ただ修理して直せばよいだけではありません。
傷を目立たないようにし 劣化の速度を落とせるよう補強し
できることなら修復することによって強度が増すように努力します。
出来たばかりのようにピカピカにする必要はありません。
100年前に作られた額縁なら 美しく100年を経た趣を保ちつつ
補修し補強するのが額縁の修復だと思っています。
とても繊細な作業であり奥深い仕事です。